「引き寄せの法則」

  1. (新訳)引き寄せの法則 (エイブラハムとの対話)
      1. Ⅰ.エイブラハムとの出会い
        1. エイブラハムとの対話
        2. 「宇宙の法則」の定義とは?
      2. Ⅱ.引き寄せの法則
        1. 「引き寄せの法則」とは?
        2. 思考を向けたものは、引き寄せられる
        3. わたしの思考は、まるで磁石のようにひきつける
        4. 「内なる存在」は、感情を通してコミュニケーションを取る「感情というナビゲーションシステム」は、休まず稼働している
        5. 願望実現化のスピードをもっと速めたいならどのような自分になりたいのか?
        6. かわいい子どもたち、地球という星へようこそ自分にとっての「現実」だけが現実ではない
        7. エイブラハムの「創造のワークショップ」の手順「創造のワークショップ」を実践してみよう
      3. Ⅲ.意図的な創造の方法論
        1. 「意図的な創造の方法論」の定義
        2. 自分の向ける思考が、それを招き寄せる
        3. 「内なる存在」とのコミュニケーション
        4. すべての感情は、「心地よい」か「心地悪い」のいずれか
        5. 「望むこと」と「ありのままに受け取ること」の微妙なバランス気分がいいか悪いか。どう感じているかを意識する
        6. 「意図的な創造」を手助けするワーク
      4. Ⅳ.ありのまま受け入れること
      5. Ⅴ.場面ごとの意図確認
        1. 達成すべき目標はあるのか?ただ幸せになりたいという目標以上に大切なものはあるのか?
        2. 瞑想、ワークショップ、「場面ごとの意図確認」の違い

(新訳)引き寄せの法則 (エイブラハムとの対話)

The Law of Attraction – The basics of the Teachings of Abraham
エスター&ジェリー・ヒックス著
本田健訳
SBクリエイティブが2022年4月発行

引き寄せ界隈の人たちには、バイブルのように読まれているらしい通称赤本(あかほん)という本です。シリーズで何十万部も売れたベストセラーで、この本は15年ぶりの新訳とのことです。私はスピリチュアル系の本もたくさん読みましたが日本人作家のものが多く、赤本は読んでいませんでした。タイトルがまさに「引き寄せの法則」なので読んでおかなければとは思っていましたが、ベストセラー作家の本田健さんの新訳ということもあって、今年になって初めて読むことができました。

Ⅰ.エイブラハムとの出会い

エイブラハムとは見えない世界にいる集合意識だそうです。1986年にエスター・ヒックスが初めてエイブラハムとつながり、夫のジェリー・ヒックスがエイブラハムに質問して、妻のエスターがいわゆるチャネリングでエイブラハムが語ったことを記録した音声を本にまとめたものとのことです。

夫のジェリーはナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」を読んで、感銘を受け実際に書かれていることを試したそうです。すごく効果があり自分で立ち上げたビジネスが成功したそうです。私にはできなかったので羨ましい限りです。それで学んだことを教えるようにもなったとのことです。しかし受講生の多くは自分のように成功はしなかったので、もっと確かな答えを求め続け、ジェーン・ロバーツの「セスは語る」を読んで、貴重な情報を見つけたと思い、伝えたくなったそうです。セスも目に見えない世界の存在で、ジェーン・ロバーツがチャネリングで聞いたことを本にしたものとのことです。

私と同じく成功哲学本からスピリチュアル本にはまったのですね。ジェリーは「思考は現実化する」を読んで実践し成功することもできた希少な人だと思います。私も含めジェリーの受講生、そして「イメージは物質化する」の監訳者である岩本貴久氏も語っていたように、多くの人は成功哲学本の教えが完全には腑に落ちないので、心底信じることができず、実践し続けることができなくなるからです。どうして思考が現実化するのかという理由や根拠の説明が弱いから、本当にそうなのかな?という疑問を持ってしまうからだと思います。

一方、妻のエスターは見えない世界に嫌悪感を抱き恐れていましたが、ジェリーの影響もあり、やがて「セスは語る」を読むことになり、感銘を受けたそうです。そして友人の勧めもあり、テオというスピリチュアルガイドとチャネリングしているシーラという人にジェリーと一緒に会って、テオからエスターもチャネラーと聞かされ、瞑想により自分のスピリチュアルガイドであるエイブラハムとチャネリングすることができるようになったそうです。

まさにスピリチュアルですね。ジェリーは「思考は現実化する」を読んで、願望実現の方法を身につけていましたが、なぜこの世で願望が実現したり、しなかったりする本当の理由については腑に落ちていなかったようなのですが、エイブラハムの教えによりはっきりとし、本当の理由(真理)に気づくことができたとのことです。

私も自己啓発本と成功哲学本に書かれている教え(願望実現の方法つまり「引き寄せの法則」のこと)を頭では理解したつもりでしたが、どうしてそうなのか?という本当の理由が腑に落ちていませんでした。スピリチュアル本の多くは「引き寄せの法則」を語っています。しかしスピリチュアル本もどうして「引き寄せの法則」が機能するのかという根本的な理由については論理的には語っていません。神、大いなる存在、ハイヤーセルフなどが創造した宇宙の法則だから絶対ですとしか語りません。もちろん読んだ後は本当にそうなのかなとは思いますが、やはり完全には腑に落ちず、心底信じることができませんでした。私は科学系の本(心理学、脳科学、宇宙物理学、量子力学など)を読んで、自己啓発本、成功哲学本、スピリチュアル本で語られていることと繋がることが多くあり、特に最新の量子力学の仮説はほとんど同じことではないかと気づきました。科学者が語ることなので、私は左脳で理解できたことが大きいと思います。これまで完全には腑に落ちなかったことの理由が、そういうことだったのか!と気づきました。それで自分なりにこの世の真理をまとめることができ、今は心底信じられるようになりました。(私が信じている真理はこちらをご参照ください。)

エイブラハムとの対話

私たちは目に見えない世界にいて「ティーチャー」と呼ばれています。言葉ではなく、人生経験によってしか人々を導くことは出来ませんが、言葉と人生経験が結びつくことによって、学びが深まります。それで目に見えない世界のことをエスターに物質界の言葉や概念に変換してもらい、物質界のみなさんに伝えることにしました。宇宙のすべて、つまり、目に見えない世界と物質界のすべてに作用している「宇宙の法則」があります。この法則は絶対であり、永遠であり、いつでもどこでも存在するのです。この法則に気づき、働きを理解すれば、人生は劇的に向上します。つまり、この法則がどう機能するかを理解した者だけが、人生の「自由な創造者」になれるのです。
物質界であたなたがたは身体をもつ存在ですが、それはあなたがたの目には見えない「ソース(根源の)エネルギー」の一部です。目に見えない世界の一部が、この物質界、そしてあなたの現在の身体に流れ込んでいるのです。このことを実際に理解している人はほとんどいません。あなたの中に流れ込んでいて目に見えない部分を、わたしたちは「内なる存在」と呼んでいるのです。この物質界と目に見えない世界の関係を理解することが不可欠です。

エイブラハムは私たちの物質界は目に見えないソース(根源のエネルギー)の一部であり、私たちの中にもそのエネルギーが流れ込んでいると語ります。私もそう考えています。すべて(私はと呼ぶ)は一つで、宇宙も、マルチバースも、この地球も、パラレルワールドも、人間も、動植物やあらゆる生物も、そしてあらゆる物質も、森羅万象すべては唯一無二の天の一部であり、すべてが天のエネルギーの異なった形態だと思います。
量子力学ではすべての物質の元は素粒子(量子)であり、最近有力視されている「超弦理論」では素粒子は「弦」のようなものでその振動の違いで異なる形態になっているのではないかとされています。素粒子もエネルギーの一つの形態であり、波(エネルギー)粒(物質)の二つの性質があり、人間が観察していないと波の状態で、観察すると粒になるという説は多くの実験でも証明されています。私たちのこの物質界は私たちが観察しているので、天のエネルギーの一部が物質としての形態を取っているのだと思います。
そして、エイブラハムは物質界と目に見えない世界の関係を理解することが不可欠と語りますが、それはまさに真理のことであり、真理を理解しなければならないのですが、エイブラハムはどのように説明するのか確かめたいと思います。

「宇宙の法則」の定義とは?

永遠なる宇宙の法則とは、
1.引き寄せの法則(似たものは、引き寄せられる)
2.意図的な創造の法則(思考や信念、期待は、現実化する)
3.ありのまま受け入れること(わたしは、わたし自身であり、他のすべての人もその人自身であることを受け入れる)
この三つの法則であり、この順番に理解しなければならない。
この三つの強力な「宇宙の法則」を理解して、実践すれば、人生を思うままに創造できる素晴らしい自由が手に入ります。

「原因と結果の法則」、「思考は現実化する」、「引き寄せの法則」という三つは、自己啓発本、成功哲学本、スピリチュアル本でそれぞれ語られていることですが、私には基本的にすべて同じ真理を語っていると思われます。私はスピリチュアルの「引き寄せの法則」がその本質であると考えており、最新の科学仮説と繋がったように感じて、腑に落ち、心底信じられるようになりました。「原因と結果の法則」の著者であるジェームス・アレンも、「富を引き寄せる科学的法則」の著者のウォレス・ワトルズも、最新の科学仮説が未だない時代に生きていた人であり、宗教や哲学や思想家たちから学んだことを元に自らの深い思考により真理にたどり着いたのだと思います。「思考は現実化する」の著者であるナポレオン・ヒルは、偉人たちの実例から共通した概念を得たようですが、ジェームス・アレンやウォレス・ワトルズの著作も読んで影響を受けていたと思います。スピリチュアルの「引き寄せの法則」はいつだれが語り始めたものがわかりませんが、古代から言い伝えられてきた神話や宗教などから派生したもののようです。スピリチュアルではチャネラーが神の言葉を語る方式を取りますが、本当に神と交信しているのかもしれませんが、なぜかほとんど同じとを語っています。天は一つであり、すべての情報がそこにあるとすれば、そこにアクセスし天の真理を知れば同じことになるのだと思います。

Ⅱ.引き寄せの法則

「引き寄せの法則」とは?

「考えていること」と「人生で実際に経験すること」は関連しており、ただわけもなく、あなたの人生の中に現れるものはありません。あなたが、引き寄せているのです。そのすべてを。このことに例外はありません。自分の現実は、自分で創り出しているのです。過去を思い出しても、現在を見ていても、未来を思い描いても、「今」この瞬間に焦点を合わせた思考の波動が、自分の中に生じます。そして、「引き寄せの法則」は、その波動に「今」作用するのです。思考や感情の本質は、引き寄せる磁石なのです。

自分に起こることすべては自分の思考と感情(意識)が発した波動が似た波動のものを引き寄せた結果であると語ります。偶然ではなく、必然とのことです。今、この瞬間の連続に、思考していることが、似た波動のものを引き寄せ続けます。では、どうして似た波動のものを引き寄せるのでしょうか?その似たものはどこにあるのでしょうか?

思考を向けたものは、引き寄せられる

「引き寄せの法則」では、望むことにも、望まないことにも、意識を向けたものが現実化します。たとえ望まないものを見て、私はそれを望んでいないと思っても、望まないものに意識を向けたことで引き寄せは始まります。宇宙では取り除くということはできません。また否定という概念もありません。ただ、この現実世界の時空の中では、瞬時に実現することはなく、時間という緩和クッションがあります。このクッションのおかげで、望むことに意識を向け直すことができます。望まないことに意識を向けた時には、感情が知らせてくれるので、意識を向け直すことができます。

意識を向けたものが現実化するのはなぜでしょうか?
その引き寄せるものはいったいどこからくるのでしょうか?

私は思考と感情を認識する機能のことを「意識」と考えています。私たちは、過去の出来事を良いことや悪いことと判断して思い込んでいます。それは潜在意識に記録されています。そして、思考は無意識にしていることがほとんどです。外界からの刺激が潜在意識に記録された過去の同じような意識と反応して、自動的に同じような思考と感情が引き寄せられるからです。感情は思考がポジティブかネガティブかを判断します。過去の思考が自分にとって良いことと思い込んでいればポジティブ、悪いことと思い込んでいればネガティブな感情が自動的に湧いてきます。エイブラハムの語る通り、望むものも望まないものも、ポジティブもネガティブも、取り除くことはできず、肯定も否定もなく、潜在意識にはそのまますべて記録されているからです。

スピリチュアルではこの世のすべての出来事は、すべてであり唯一の存在である「神(天)」の内部にアカシックレコード(以後アカシックといいます)として記録されていると言われています。宇宙の始まりから、今現在の全人類の思考と感情まですべてが記録されているそうです。
物理学の現状では、マクロの世界の重力理論とミクロの世界の量子論には矛盾があり、因果律の破れというパラドックスが生じています。この矛盾を統合する新しい枠組みとして、万物を説明する究極の理論として、「超弦理論」という仮説が有力視されていると、その専門家の大栗博司氏が語っています。その「超弦理論」では、すべては空間の果てにある二次元の表面に情報としてあり、その情報がホログラムでこの三次元空間(物質界)を映し出している映像(私たちが見ている現実)になっているのかもしれないとのことです。この世は仮想現実だということです。またゼロ・ポイント・フィールド仮説でも量子真空(ゼロ・ポイント)にある場(フィールド)に波動情報としてホログラム原理で記録され永久に消滅しないとも言われています。量子論では、意識(思考や感情)もエネルギーの一種で波動だったり素粒子(光子=フォトン)だったりするそうです。アカシックも空間の果ての二次元もゼロ・ポイント・フィールドも私たちには見えませんし認識できません。違う次元にあるということだと思います。
最新の科学仮説もスピリチュアルと同じことを語っていると思います。要するにすべては天の一部であり、エネルギー(波動)であり、消滅することなくどこかにあり、私たちが思考したこと(波動)と似たこと(波動)が共振(同じ波動は引き合う)してそこから引き寄せられるのだと思います。

わたしの思考は、まるで磁石のようにひきつける

「引き寄せの法則」とその磁石は、宇宙に届いて、波動が似た思考をあなたのもとに届けます。望む、望まないにかかわらず、あなたは、考えているものと同じ要素のものを受け取ります。「思考や感情(意識)」と「現実」が完全に呼応していることに気づきます。自分の思考がどこから来るのかも、わかるようになります。

エイブラハムは思考は宇宙から引き寄せられ、それがわかるようになると語ります。宇宙つまり私の言う天のことであり、すべての情報が記録されているアカシックの中の似た波動と共振して届けられます。しかし、どうしてそうなのか?どうやってわかるのか?という根拠についてはやはり語っていません。

「内なる存在」は、感情を通してコミュニケーションを取る「感情というナビゲーションシステム」は、休まず稼働している

あなたの感情は、内なる存在との相対的な関係を教えてくれる指標なのです。あなたがある物事に対して特定の見方や意見をもっているのと同じように「内なる存在」も、そのことについてある見方や意見をもっています。「感情」は、それらの意見が一致しているかどうかの指標なのです。意見の不一致はネガティブな感情として現れます。あなたの「内なる存在」、つまり「ソースエネルギー」は、常にあなたの最大の利益になることを考えています。あなたの考えがソースと一致していると、ポジティブな引き寄せが起きます。思考によって物事が引き寄せられてくることがわかると、思考に対して用心深くなって、一つ一つの思考を監視してしまうことがあります。しかし、思考を監視するのは難しいでしょう。思考を監視するのではなく、シンプルに感情に注意を向けてみましょう。この「感情というナビゲーションシステム」を使うことで、「内なる存在」の考えと一致しているかいないかがわかります。

エイブラハムは「内なる存在」は「ソースエネルギー」(つまり天)であり、常に私たちの最大の利益になることを考えていると語ります。本当にそうなのかどうかはわかりませんが、潜在意識(アカシック内にある)に記録されたポジティブな思考と共振すれば、ポジティブな感情が湧いてくると思います。脳科学や心理学では、私たちの意識は95%が潜在意識で、わずか5%が顕在意識と言われています。私たちは外界からの刺激に常にさらされており、五感にインプットされた情報は瞬時に脳で画像と言語に変換されると同時に、潜在意識に記録された過去の同じような刺激で思考したこととも反応(量子もつれ)して、脳にフィードバックされ無意識のうちに同じ思考をし、その思考がポジティブかネガティブかによって同じ感情も湧いてきます。わずか5%の顕在意識で、その無意識な思考に気づくことは難しいと私も思っています。ネガティブな思考に気づくには、感情が教えてくれることには同感です。ネガティブな感情が湧いたということは、過去にネガティブな感情を抱いた時と似た思考をしているということになります。ネガティブな感情に気づくことで、今の思考を変えようと意図することは出来ると思います。

願望実現化のスピードをもっと速めたいならどのような自分になりたいのか?

「望み」や「願望」という言葉を、「焦点を合わせたり、思考を向けること。それと同時にポジティブな感情が湧くこと」と定義してみましょう。
現状に意識を向けていては、変化はゆっくりとしか起きないか、まったく起きません。「こうなったらいいなと思う状態」に、もっと意識を向ける必要があります。みなさんは、自分の人生を力強く意図的に創造する者になれるのです。

まず、「こうなったらいいなと思う状態」をはっきりとさせなければなりません。そして、意識をそこへ向けてポジティブな感情が湧いてきたら、引き寄せの法則により実現化のスピードは速まるということです。しかし生きている限り、常に外界からのなんらかの刺激を受けています。今、見えるもの、聞こえるもの、感じるものすべては、五感からの入力情報として脳へ送られ、画像と言語に変換されると同時にアカシックへも送られます。そしてアカシックに記録されている過去の似たような情報と反応して、瞬時に脳へフィードバックされ、その時と同じ思考を無意識のうちにしてしまいます。また同時にポジティブかネガティブな感情も湧いてきます。ポジティブな感情ならいいのですが、もしネガティブな感情が湧いてきたら、そのネガティブな思考をポジティブな思考に変える必要があります。思考を変えられるのは、たった5%の顕在意識で自由意志の力を使わなければなりませんが、95%を占める潜在意識からのオートパイロットによるネガティブな思考は、無意識のうちにまたネガティブな思考を引き寄せてしまします。よって、「こうなったらいいなと思う状態」になっていない現状に意識を向け続けることになってしまい、同じ現状が続いてしまうのだと思います。「こうなったらいいなと思う状態」に意識を向け続けるにはどうしたらよいのでしょうか?

かわいい子どもたち、地球という星へようこそ自分にとっての「現実」だけが現実ではない

もし、あなたが地球に生まれた日に私が話かけていたら、宇宙の法則を伝えていたでしょう。しかし、宇宙の法則を知らなかったあなたは、これまでは自分のことを、自分の目ではなく、他人の目を通して見てきたことが多いので、自分が望んでいる自分ではないのです。
「現実」とは、その時点で、あなたが自分のことをどのように感じているかが現れたものであり、本当の「現実」とは大きな差があります。

どうして私たちは宇宙の法則を教えてもらえなかったのでしょうか?自らの意志で宇宙の法則(真理)に気づくしかないのでしょうか?それが天の意志なのでしょうか?
著名な細胞生物学者のリプトン博士は、7歳までに潜在意識に入力され記録された情報によりプログラム(自己バイアス)が出来上がり、その後はオートパイロットによってほとんどが決まってしまうという決定論を語ります。宇宙の法則(真理)を理解していなければ、潜在意識に蓄積された過去の固定観念からのオートパイロットにより無意識のうちに、同じような現状を引き寄せ続けてしまします。オートパイロットにより私たちが巡らした意識が「現実」を引き寄せているならば、その現実は確かに本当の「現実」とは違っているでしょう。私たちは意識していることだけを脳が処理するようになっているRAS(網様体賦活系)という部位があるそうです。5%の顕在意識でオートパイロットに気づき、「現実」とは違う望む状態に意識を向けなければなりません。その方法とは?

エイブラハムの「創造のワークショップ」の手順「創造のワークショップ」を実践してみよう

創造のワークショップはいわゆるアファメーションです。ポジティブな思考を習慣づけるための文章を作り、それを反復することのようです。アファメーションの効果を否定するつもりはありませんが、まず「引き寄せの法則」が真理であることの根拠を理解して、腑に落ちなければ、その効果を期待することはできないと思います。

この後の部分は、ジェリーがいろいろな具体的なことを質問して、エイブラハムが答える形式になっていますが、エイブラハムが語っていることは、意識を向けたものが引き寄せられるということだけのようです。そして感情はナビゲーションシステムなので、ネガティブな感情が湧いたら、ポジティブな思考に切り替える(意識を向け直す)ことだけを語っています。

エイブラハムは物質界も目に見えない世界(ソース)の一部であり、そのエネルギーが私たちの中にも流れていて、それを「内なる存在」と言いました。内なる存在は常にポジティブであり、それと調和する思考はポジティブな感情を抱き、調和しない思考はネガティブな感情を抱くので、感情がナビゲーションの役割を果たしてくれると語ります。「内なる存在」つまり神、天、宇宙、創造主、サムシンググレートなど様々な呼び名がありますが、ようするに唯一無二の一つは常にポジティブなのでしょうか?ここでエイブラハムが語る「内なる存在」はアカシックのことだと思います。アカシックにはポジティブもネガティブもすべて記録されているので、ポジティブにはポジティブ、ネガティブにはネガティブなものと反応して感情が湧くのだと思います。ネガティブな感情が湧いたらポジティブな思考に変えなければならない。なぜならネガティブな思考や感情は、またネガティブなものを引きせてしまうからです。意識(思考と感情)を向けたものが引き寄せられるのが「引き寄せの法則」だからです。「引き寄せの法則」とはそういうものであることは理解できます。しかし、なぜ、どうして、そうなるのかという根拠についてはやはり語られていません。自己啓発本や成功哲学本も同じです。宇宙の法則は神が定めたもので絶対であるとしか言えなかったのだと思います。成功哲学本では、先人の実例を引用して納得させるしかなかったのだと思います。エイブラハムなど目に見えない世界の存在にしてみれば、そうなっているのだから、そうとしか言えないのかもしれません。もちろんスピリチュアルや宗教、自己啓発本や成功哲学本が語ることを心底信じきることができる人もいるとは思います。ただ近年の目覚ましい科学の発展にともない、科学が絶対であると考える人たちが増えているのも事実ではないでしょうか?科学は実験結果という物理現象で事実として証明するので、納得しやすいと思います。特に先進国のように教育が行き届いた国々の人々にとっては、科学で証明された事実しか信じられないようになってしまっているのではないかと思います。
私もそうでした。事実、物質界に存在して物質の一つである身体を持ち、五感というセンサーに入力された情報だけを脳という部位で処理して認識し、物理現象として確認できるものだけを事実として受け入れられるようになっていました。
私は長年、自己啓発本と成功哲学本、そしてスピリチュアル系の本を読んで理解したつもりになっていましたが、なかなか自分が望んだことが実現せず、どうして?なぜ?ってずっと思っていました。真理はなんなんだろうと探究するようになり、ここ数年で科学系の本なども読むようになり、特に科学と宗教を一緒に扱った本を読んで、また宇宙や量子力学についての本を読んだり、YouTubeも見るようになり、「原因と結果の法則」、「思考は現実化する」、「引き寄せの法則」は基本的に同じことを語っているが、その根拠につながる最新の科学仮説を知り、「そういうことなのか!」という感触を得ました。そして自分なりに真理とはこういうことなのではないかという考えをまとめることができました。ようやく「引き寄せの法則」が真理であると心底信じきれるようになりました。今、私が信じている真理についてはこちらにまとめてあります。

Ⅲ.意図的な創造の方法論

「意図的な創造の方法論」の定義

意図的な創造には「創造の法則」が作用します。望むもの、望まないもの、また望むものについて考えいてもそれがまだ手に入っていないことを考えても、「創造の法則」はすべてに作用します。物質世界では、思考を向けること(創造を望むこと)実現を期待すること(ありまま受け取ること)の二つの要素があります。非物質世界では、この二つの要素は同時に経験します。ギャップがないのです。ほとんどの人は「引き寄せの法則」に気づいていないので、「行動」がすべてを引き起こすと考えています。しかし、経験を創り出しているのは、行動ではありません。その行動は調和からずれた思考を補うために取る行動だからです。行動の中に喜びがなければ、ポジティブな結果にはつながりません。欲しいものを手に入れようと思ったら、すぐに行動するのではなく、思考で先に叶えてみてほしいのです。望むものを思い浮かべ、視覚化し、期待するのです。そうすれば望むものが目の前に現れ、導かれ、インスピレーションを受け取り、実現のためのプロセスとなる完璧な行動へといざなってもらえるでしょう。

非物質世界では空間や時間という概念がないので、望むことは瞬時に実現するという意味でしょうか?
アカシックにはすべての情報が記録されているので、似たような願望が既に実現した記録もあるということだと思います。あらゆる可能性が存在する無数のパラレルワールドのことかもしれません。
願望を実現するためには、まず願望を明確にして、それが既に叶ったイメージを描いて、ポジティブな感情を抱くことが先で、行動はその後にすべきであるということでしょうか?(成功哲学と同じですね。)
そもそも願望とは、今は無いという現実から生まれるものですし、願望が未だ実現していないという現実に意識を向けることと、その意識で行動することは、結局実現しないという現実を引き寄せるということになってしまいます。どうすればよいのでしょうか?

自分の向ける思考が、それを招き寄せる

望ましくない現実に対して、あなたは「こんなものは望んでいないから引き寄せていない」と言います。あなたが意図的に招いたり想像したりしていないことはわかっています。でも、思考を向けることによって、実際に招き、引き寄せ、創造したのです。何も意図しないで、そのまま思考を放っているので、あなたが理解していなくとも存在する「法則」が働き、あなたにとって理解できないような結果を招いているのです。

私たちはほとんどの瞬間、意図せず(自由意志を使わず)、自己バイアスからのオートパイロットによって無意識のうちに行動しています。そして願望が未だ実現していないという現実に無意識のうちに意識を向けてしまいます。そのため願望が実現しないという現実を引き寄せ続けるということだと思います。外界(現実)からの刺激(入力)は五感を通して脳に伝わり処理されると同時に、アカシックにも伝わり過去に記録した似た刺激と反応し、その時の思考と感情を意識に戻します。その刺激がネガティブなものであれば、ネガティブな思考と感情(意識)となり、また同じことを繰り返すことになってしまいます。ネガティブな意識に気づいたら、自由意志でポジティブな意識に変えなければなりませんが、とても困難なことです。何か良いノウハウがあるのでしょうか?

「内なる存在」とのコミュニケーション

あなたは、この物質世界の身体に入る前の過去世の詳細をおぼえていませんが、「内なる存在」は、あなたがこれまで生きてきた経験の全部を知り尽くしています。(中略)「内なる存在」との関係のおかげで、あなたはより広い視野の知識、すなわち「全的な存在(トータルセルフ)」の知識にアクセスすることができます。あなたのより広い部分を占める非物質世界は、あなたとのコミュニケーションを取っています。(中略)その方法はいろいろありますが、感情がコミュニケーションの基本となります。

超弦理論の「ホログラフィー原理」では空間の果てにある二次元の表面にある情報にすべて記録されており、量子物理学の仮説ではゼロ・ポイント・フィールドに宇宙のすべての出来事のすべての情報が記録されており、仏教や古代インド哲学ではアーカーシャがこの宇宙のすべての情報が記録されている場であるとされており、スピリチュアルではアカシックレコードにすべてが記憶されているとされています。結局、全部同じことです。そのすべてを記録している場を私はシンプルに「アカシック」と呼びます。アカシックはこの世の三次元とは異なる次元にあり、三次元を内包するように私たちの周りにあまねくあると思っています。
すべての情報があるということは、これまでの人類すべての個人の情報も含まれますので、自分で意識していることがどの似た情報と反応するかはわからないと思います。エイブラハムはオートパイロットによる今の思考を監視するのは難しいので、感情に注意を向けなさいと再三語ります。

すべての感情は、「心地よい」か「心地悪い」のいずれか

あなたが感じているすべての感情は、例外なく「内なる存在」とのコミュニケーションです。その瞬間、瞬間に、あなたが考えていること、話していること、行動していることについて、それが適切かどうかを教えてくれています。(中略)感情には2種類しかありません。心地よいかよくないかです。

心地悪い感情を抱いたということは、自分の意図と調和していないということを「内なる存在」が教えてくれているということであり(逆もまたしかり)、「内なる存在」はすべてを記録しているので、明確な判断材料になるとのこと。感情(気分)がナビゲーションしてくれることは確かだと思いますので、これからはまず自分が抱いている感情に注意したいと思います。

この後はこれまでと同じ内容の繰り返しのようですので、省略します。

「望むこと」と「ありのままに受け取ること」の微妙なバランス気分がいいか悪いか。どう感じているかを意識する

「意図的な創造の方法論」は、「望むことについての思考」と「ありままに受け取る」ことの二つの微妙なバランスの上に成り立っている「法則」です。望むことについて思考すれば創造は始まりますが、その後に疑いなどの思考をするとありままに受け取ることを妨げてしまいます。すべてのものに二つの側面があります。「望んでいる」のと、「望んでいるものがない」という側面です。自分がどう感じているかに注意すれば、どちらの側面に焦点をあてているかがわかります。気分がいいか悪いかのどちらかによってわかります。

エイブラハムは望むものを思考すれば創造が始まり、そのことについて考えていると力強いポジティブな感情を抱き、あとはただ受け取るだけと語ります。ただ、少しでも疑いを抱き、信じられなくなり、まだないという思考によって、受け取ることができなくなるとも語ります。確かにこれまでの私は、望んだ後に、本当に実現するか?とか、頑張っているけど一向に実現する気配を感じられないとか、今は未だないじゃないかとか、考えていたことは事実です。それは「引き寄せの法則」を心底信じ切れていなかったからです。今はその根拠も腑に落ちて信じ切れていると思っていますので、あとは願望に対して少しでもネガティブな感情を頂いたら、直ぐにポジティブな思考に切り替えるようにしたいと思います。

「意図的な創造」を手助けするワーク

スピリチュアルなので、再度ワークがあります。
紙を用意して、表に欲しいものとその理由を書き、裏にそれが手に入ると信じる理由を書くのだそうです。最初はあまり多くを望まず、欲しいものリストは二つか三つにした方が良いともあります。まさにRHJのイット・ワークスや他の成功哲学本と同じようなことです。そして、強い感情が伴うとすぐに実現するが、望むことに強い感情があっても、実現を期待するこには強い感情が伴わないことがあるとも語ります。さらに、その願望についての感情が強くなったら、感謝の感情も抱けば受け取れるようになるとも語ります。スピリチュアルが先なのか、成功哲学が先なのか、わかりませんが、いずれにしても同じことを語っています。どちらも信じ切れて実行できれば、願望が実現するのかもしれませんが、私は信じ切るためには「引き寄せの法則」がどうして絶対(真理)なのか、その理由や根拠まで深く理解しなければならないと思います。私自身はそうでした。

この後の部分は、またジェリーがいろいろな具体的なことを質問して、エイブラハムが答える形式になっていますが、要するにエイブラハムが語っていることは、これまでと同じことの繰り返しです。

エイブラハムはこの意図的な創造の方法論では、思考は現実化するについて語っています。願望を実現するためには、成功哲学同様に願望を明確にし、実現を期待し信じれば、引き寄せの法則により実現するということです。また、疑いをもったり、まだ実現していない現実に意識を向けると、実現を妨げることになるので、感情のナビゲーションシステムを利用して、ネガティブな感情を抱いたらポジティブな思考に切り替えるようにするとのことです。ただ、やはり、引き寄せの法則は絶対であり、思考は現実化する理由や根拠については語られません。

Ⅳ.ありのまま受け入れること

「引き寄せの法則」は宇宙の絶対法則なので、知っていようがいまいが、理解してようがいまいが、必ず作用しています。願望を叶えたいなら、意図してその願望だけに意識を向け続けることです。そうすれば引き寄せの法則によって実現します。「内なる存在」はすべてを知っているので、あなたが望むことと調和している思考や行動をしているときにはポジティブな感情を、調和していない思考や行動をしていればネガティブな感情を抱かせてくれます。これが感情のナビゲーションシステムです。引き寄せの法則と感情のナビゲーションシステムを理解していれば、ネガティブな感情に気がついた時に意図してポジティブな思考に切り替えることができます。しかし、引き寄せの法則と感情のナビゲーションシステムを理解していない多くの人は、ネガティブな感情を抱いてもポジティブな思考に切り替えることをしないので、ますますネガティブなものを引き寄せてしまいます。「ありままを受け入れる」とは、私は私であり、他人も他人であり、それぞれが個々に引き寄せの法則の元に生きているということを認めることです。自分が意識を向けなければ、他人から影響を受ることはありません。望むものだけに意識を向けるという強い意図を持っていないと、ネガティブなものに無意識のうちに意識を向けてしまいます。引き寄せの法則を知らない人、知っていても真に理解していない人もいます。それが現実です。その現実をありまま受け入れるのです。それらの人々の思考をコントロールすることはできません。自らが自分の経験を通して、願望は実現する(引き寄せられる、思考は現実化する)ということの実例を示すことが唯一の彼らへの貢献です。

すべてはエネルギーであり、エネルギーは波動であり、波動は干渉し、同じ波動は共振するのが宇宙(天)の摂理です。またエネルギーは人間が観測できる(五感で感じられる)状態になることができます。それが私たちが認識できる物質というものです。すべての物質は素粒子(量子)で出来ていると物理学で証明されています。素粒子は波と粒の重ね合わせの状態であり、人間が観測しなければ波(見えないエネルギー)の状態で、観測すると粒(見える物質)になると言われています。また一度ペアになった素粒子はどんなに離れていても、人間が片方を観測すると粒として状態が決まりますが、同時にもう片方の状態も決まるそうです(量子もつれ)。私はエネルギーの元は一つ(ゼロ・ポイント=量子真空)なので、どのエネルギーも常に繋がっている(同じ次元にある?)状態であり、私たちの宇宙のこの三次元空間を含む次元であり、時間や空間といった概念が当てはまらないのだと理解しています。
そして、エネルギー自体は無くなることがありません。ただ状態を変えるだけです。人間の意識(思考と感情)もエネルギーの一種であり、状態を変え情報としてアカシック(ゼロ・ポイント・フィールド)に保存され続けています。最新の超弦理論では、すべては空間の果ての二次元の表面に情報としてあり、その情報がホログラムで三次元画像として映し出しているものを人間が観測(見ている)のではないかとも言われているそうです。いずれにしても、すべてはどこかに情報として記録されているので、私たちが今の瞬間、次の瞬間に思考し抱いた感情(意識)もすべて記録のため瞬時に転送されます。その転送されたエネルギーは天の摂理に従って、既に記録されているエネルギーと反応します。同じ波長なら強め合い、同じ周波数なら共振して移動します。そして瞬時に私たちに戻ってきます。アカシックで反応したその情報を私たちは無意識のうちに認識して、自分の意識だと錯覚して行動してしまいます。
アカシックに記録された情報には、個人の潜在意識、他者の潜在意識、集合的無意識、そしてこの宇宙の始まりからのすべての出来事があります。アカシックに送られた私たちの意識は自分の潜在意識と反応することが多いとは思いますが、他の情報と反応することもあると思います。どの情報と反応するかはわからないと思います。私はそこに天の采配が加味されると考えています。
エイブラハムの語る感情のナビゲーションシステムによって、アカシックから戻された情報により、私たちはポジティブかネガティブかどちらかの感情を抱きます。ネガティブな感情を抱いたら、ネガティブな思考をしていることになり、また次のネガティブな思考を招いてしまいますので、顕在意識の自由意志でポジティブな思考に切り替えなければならないということです。ただ、たった5%しかない顕在意識で自由意志の力を使える人はどれだけいるのでしょうか?どうしたら使えるようになるのでしょうか?何か良い方法があるのでしょうか?

Ⅴ.場面ごとの意図確認

「場面ごとの意図確認」とは、今この瞬間に特に望んでいることを、意図的に確認するプロセスのことです。人生にはいろいろな場面があり、いつも同じことを望んでいるわけではありません。一日の中にもたくさんの場面があり、場面ごとに多くの異なる意図があります。現在は技術の進歩により刺激となる多くの情報があふれています。場面ごとに自分が望むことへの意図を確認しないと、ついつい刺激のある情報に意識が向いてしまい、その影響を受けてしまいます。新しい場面に移った時にどんな気分かを感情のナビゲーションシステムにより確認し、ネガティブな感情を抱いたら今自分は何を望むのかを意図的に確認して、意識を向ける先を変えることです。

情報があふれていて簡単に接する機会が多くなった現在は、外界からの刺激が多いということです。95%が無意識のうちに思考し感情を頂いている私たちは、その刺激の影響を受け続けてしまうことがほとんどです。ネガティブなことが多い状況では、ネガティブスパイラルにはまってしまいます。場面(外界)が変わればそこでまた新しい刺激を受け無意識のうちに反応してしまいます。エイブラハムはその都度、意図を確認しなさいと語ります。その通りだとは思いますが、ネガティブな感情を抱いても、たった5%の顕在意識で意図を確認することは難しいのです。そのままネガティブスパイラルにはまってしまうことの方が多いと思います。ただ、自分にあまり関係のないことについては、その場限りのことが多く、次の場面に移れば忘れてしまうことがほとんどなので、その悪影響は少ないのも事実だと思います。しかし、その意識は漏れなくアカシックに記録され続けているので、自分の潜在意識に占めるネガティブな情報の割合が増えてしまいます。私はポジティブな意識を潜在意識に送って、その占有率を増やすことで、ネガティブの比率を下げることによって、ポジティブなオートパイロットが増えるようにするしかないのではないかと考えています。日常においては5%の顕在意識では95%の潜在意識からのオートパイロットに勝てる可能性が低いので、潜在意識に占めるポジティブな割合を増やすことが重要ではないかと思います。そのためには、結局5%の顕在意識の自由意志の力を使うしかないのですが、まずは外界からの刺激のない環境と時間を作り、「引き寄せの法則」が真理であることの根拠を自ら探究して、理解し腑に落ちるまで続けなければならないと思います。エイブラハムも語っている通り、先に「引き寄せの法則」を心底信じられるようになっていないと、日常においてネガティブな感情に気づいた時に意図の確認ができないと思います。

達成すべき目標はあるのか?ただ幸せになりたいという目標以上に大切なものはあるのか?

(ジェリー)
わたしたちがこの物質世界の人生で達成すべき、基本的、全体的な目標(意図)はあるのでしょうか?
具体的な、個人として、全体的な目標が何かが明確にわからないのですが、ただ幸福を目標にするより重要なことはありますか?
(エイブラハム)
ありますとも。「場面ごとの意図確認」とは対極にあります。人間として生まれる前に内なる広い視点(神、天、宇宙)から授かった、幸せになりたい、社会の向上に貢献したい、成長し続けたい・・・といった大まかな意図はもっていましたが、具体的な目標などはありませんでした。具体的なプロセスや手段は、今この場であなたが下す判断に委ねられています。現世では、あなたが創造者なのです。

いつ、どこで、だれの子として生まれるかは宿命であり、この世では変えることができません。スピリチュアルでは生まれる前にあの世で決めていると語る人もいますが、自らの魂?が決めたものではないと思っています。天の采配です。脳科学や心理学では7歳までに環境からのインプットで潜在意識が形成され、オートパイロットが始まると言われています。そして、自我が芽生えてからもオートパイロットによる意識は潜在意識に蓄積され強化され続けます。したがって、小さいころの環境からの影響を大きく受けた目標になってしまうのだと思います。また、ほとんどの人は「宇宙の法則」を誰からも教わることがなく、現状から隔たりのある大きな目標を持つことも難しいと思います。科学が宗教のような現代では、科学で証明されていない「宇宙の法則」を教えることはできません。そのため、これまでは宗教やスピリチュアルがその役割を果たしてきましたが、科学で証明されていないそれらに対しては疑いの目を向けてしまいます。最新の科学仮説が証明されることによって、はじめて多くの人々に信じられるようになるので期待したいと思います。でも私は、自分がそうであるように、自ら真理を探究し続けることによって、科学では未だ証明されていなくても、「宇宙の法則」の根拠に気づき、自分なりの真理を悟ることが重要であり、そうなって初めて「宇宙の法則」が腑に落ち、心底信じられるようになり、実践できるようになり、自分の人生を創造できるようになると思います。

瞑想、ワークショップ、「場面ごとの意図確認」の違い

「瞑想」は、「内なる次元」にいる「内なる自分」につながる道を開くため、あなたの焦点が「内なる世界」と調和できるよう、あなたの物質世界の焦点を外すことです。
「ワークショップ」は、自分が望んでいるものに対して詳細で、具体的な思考をもつと意図し、宇宙の力を借りて創造を早めるためのものです。物質世界では、思考で創造しない限り物質的な経験は生まれません。ワークショップでその引き寄せを行うのです。
「場面ごとの意図確認」は、場面が変わった時に立ち止まって「今」自分が何を意図しているのか確認することで、妨害となる障害物、つまり他人の異なる意図から受ける影響や、自分の古い習慣から受ける影響を取り除くプロセスです。

願望を確実に実現させるためには、まずこの世の真理(引き寄せの法則)を自ら探究して理解し心底信じなければならないと思います。スピリチュアルや宗教では瞑想によって悟りを開くことなどが語られます。瞑想ではなく希少な体験などにより、悟りを開いた人(アカシックと繋がった人)のスピリチュアル本もたくさん出版されています。悟りを開かなくても、それらのスピリチュアル本や宗教の教え、自己啓発本や成功哲学本の教えを学んで、信じきることができて、その通り継続して実践できればよいのですが、私はできませんでした。私は読書などを通して真理の探究を続け、たまたま最新の科学仮説を知り、やっと腑に落とすことができました。もちろん真の真理とは違っているのかもしれませんが、自分なりに理解して確信できることが重要だと思います。引き寄せの法則が絶対であることは理解し、信じられるようになりましたが、次は具体的にどうすれば願望が実現するのかという方法を学ばなければなりません。ポジティブな意識を持ち続けることが唯一の方法であるならば、いかにしてネガティブな意識を排除するかの方法を見つけなればなりません。小さい頃から強化し続けてきた95%も占める潜在意識に記録された思考パターン(自己バイアス)の内、その多くがネガティブなものであったら、それからのオートパイロットを、わずか5%しかない顕在意識の自由意志で気づき、ポジティブに変換するにはどうしたらよいのでしょうか?
エイブラハムは、感情のナビゲーションシステムを使ってネガティブなことに気付き、ポジティブなことに意識を向け直しなさいと語りますが、実際はとても難しいことだと感じます。「ワークショップ」でアファメーションを繰り返し、「場面ごとの意図確認」で日常の場面ごとに確認するしかないのでしょうか?

自己啓発本や成功哲学本も同じようなことを語っています。願望を明確にし、実現したイメージを描き、実現した時の感情を味わい、感謝し、その実現を信じ、ネガティブなことがあっても信念と忍耐で克服しなさいと。
私はこれまでに潜在意識に自ら無意識に蓄積してきた自己バイアス中のネガティブな意識(思考と感情)の占有率が大きいので願望が実現しないのだと考えています。よって、顕在意識でポジティブな意識を保持して意識的に潜在意識へ送り込み、ネガティブな記録の占有率を下げてポジティブな記録が優位をしめるようにすることではないかと思っています。そのために自己啓発本や成功哲学本で語られているノウハウは有効だと思います。ジェームス・アレンは心にあるすべてのネガティブをポジティブに変えなさいと語っていましたが、すべてを変えることはできないと思いますので、ポジティブな記録の占有率が高くなれば、自己バイアスからのオートパイロットにポジティブなものが多くなると思います。成功哲学のノウハウを実践することを習慣にすることが有効だと考えます。最近では潜在意識の書き換え方法についての書籍やYouTube動画などたくさん出回っており、私も何冊かは読み、YouTube動画も見ています。おおむね同じようなことを語っており、いまのところエイブラハムが語った通りだと思います。

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