イメージは物質化する

6冊目はボブ・プロクター著の「イメージは物質化する」です。私が読んだのは2016年にきこ書房から発行された文庫本です。原著(You were Born Rich)は1984年の出版だそうです。たまたま書店で物色している時に見つけました。冒頭の推薦のことばに『成功哲学の神髄は、ナポレオン・ヒルからアール・ナイチンゲールに受け継がれ、そしてそのバトンは、ナイチンゲールからボブ・プロクターの手に委ねられました。』と元ブッシュ大統領特別補佐官のダグ・ウィード氏という方が語っていました。また監訳者の岩元貴久氏がまえがきで、「思考は現実化する」について触れており、氏の400人が参加したセミナーで読んだことのある人と聞くと8割いたそうで、書いてあることを実践し習慣化したら経済状態が良くなると思うかと聞いたら数名以外はそうだと答え、では書いてあることをしっかりと実践している人はと聞くと一人もいなかったとのこと。岩元氏はその理由として、真剣に成功したいと思っていないか、「真の意味で腑に落ちていない」かどちらかだと書かれていました。私はこれを目にして「そうだよね!」って同感し読んでみたくなりました。そして、これまですべての成功哲学書に欠けていた部分を補足するとありましたので、興味を持って読みました。

序文の中に著者は『本書で紹介しているアイデアは、科学的なデータを示して述べることもできますが、わたしはあえてそれをしませんでした。科学的なデータをあげると、読者が左脳で本書を読むことになるのを恐れたからです。』とあります。私が思うには、最初に本書を読んだ時に「思考は現実化する」よりも分り易く理解は深まったと思いましたが、結局のところ理解したことをその後活かすことができませんでした。私の場合は真理がある程度腑に落ちたのは、最新科学仮説と宗教やスピリチュアルの考えが同じことを言っていると感じたからでした。それはつまり、顕在意識(左脳)で納得したことですので、これが真理であるということを読者に理解してもらい腑に落としてもらうには、科学的なデータや科学の法則や原理とも結びつけ左脳に納得させることも重要かと感じました。ただこの本のメインテーマは「イメージ」ですので、「思考は現実化する」の思考に加えて、より具体的に「イメージ」の重要性を語っていることがこれまでの成功哲学本に欠けていた部分なのかなと思います。

第1の法則:お金に対する認識を変える

お金の原理1:お金の代わりになるものはない
お金の原理2:お金はあなたの奴隷である
お金の原理3:お金は使って、楽しんで、循環させるもの

真の経済的成功を収める法則は、人を愛し、そのためにお金を使うことです。(中略)お金は何らかの行動の結果であり、お金とはまさに稼ぐものなのです。(中略)「幸運」は経済的成功の一要因ではあるが、それは常に「努力」とセットになっているということを肝に銘じておいてください。

ワトルズがお金持ちになる権利で語ったように、お金持ちになることはただお金をたくさん持つことが目的ではなく、人間として生きる権利である心と身体と魂をバランスよく成長させ開花させるためにお金を得ることは良いことだということです。お金は価値の交換手段であって、そのお金で何を得るのかが重要だと思います。

お金持ちになるテクニック1:望むだけのお金を、すでに手に入れている自分をイメージする

豊かさマインドを身につけるには、望むだけのお金をすでに手に入れている自分をイメージすること。(中略)自分が裕福であり、裕福であることは気分のいいものだと潜在意識に納得させることができれば、潜在意識は自動的に、裕福であるという想像上の感覚が現実になる方法を探しはじめるのです。

潜在意識は想像上のイメージと現実の区別がつかないので、お金があるというポジティブなイメージで潜在意識を満たすことで引き寄せの法則を働かせることです。でも簡単ではないと思います。現実の「ない」を想像で「ある」に変えて、それが本当のことのように意識を維持することなんて私にはできませんでした。現実は「ない」という事実をことあるごとに目の前に突き付けてきます。

お金持ちになるテクニック2:直観を信じる

心配や不安を抱いてはいけない。外界からのネガティブな情報に惑わされることなく、自分の中の内なる声にのみ耳を傾ける

ネガティブな思考や感情を意識するということは、それは潜在意識(自己バイアス)に同じ意識が記録されているからであり、顕在意識(自由意志)でポジティブな選択をしなければなりません。内なる声(潜在意識)にあらかじめ豊かさマインドを記録できればよいのですが、どうやったらよいのかわかりませんでした。

理解し実践しなければ、何も変わることはない

その通りです。私はまずこの世の真理(原理・法則・摂理)を顕在意識で理解して心底そうだと信じられるようにならないと成功哲学を表面的に理解しても実践が難しいと思います。

思考エネルギーの大海には、現在、過去、未来のあらゆる知識が存在している

すべての知識は、あらゆる場所、あらゆる時代に普遍的に存在しています。しかし、誰かがさまざまな思考パターンを顕在化した意識の中で組み合わせ、アイデアとしてまとめ、それを認識することによってはじめて、わたしたちがそれらの恩恵を受けることになります。

これはワトルズもナポレオン・ヒルも語っていたことで、アカシック(集合的無意識含む)のことです。アカシックから知識を得るには「思考エネルギーの流れに、心を開放する」とありますが、まだその具体的な方法がわかりません。ワトルズは、望むことを正確にイメージして持ち続け、神が叶えてくれていることに感謝をすることと語り、ナポレオン・ヒルは、信念と結びついた強い感情を伴った思考が強いエネルギーに変調されると語っていました。

本当に考えている人は少ない。多くの人は、自分は考えていると思っていますが、実のところは、記憶と呼ぶ精神作用を働かせているにすぎないのです。心の中で、過去の出来事を繰り返しているようなものです。

これは受動意識仮説と心理学的決定論で語られいることです。潜在意識の中に「私は裕福な成功者だ」というイメージが記録されていれば、心と体が必要なものを引き寄せるとのことです。しかし裕福な家庭に生まれたのでなければ、初めから豊かさマインドを持ち合わせていません。自分の条件づけ(自己バイアス)に気づき、それがどうして現実をもたらしているのかを理解し、その自己バイアスを変えなければならないと思います。でもそれは簡単なことではないので、心を律し、強い意欲を抱いて、懸命に努力する必要があるともありますが、それがなかなかできないのです。心底信じられないからです。まずは自分なりに「引き寄せの法則」という真理を腑に落とすこと先だと思います。

自分が望むだけの富を築くために必要なツールが、すでに備わっている

あらゆる考えや計画、目標は、信念と期待を込めて思うことを繰り返すことで、潜在意識に植えつけることができます。

やはりポジティブな思考を繰り返すしかないということに同意します。
潜在意識のことを「宝の泉」とか「心のツール」と表現されていますが、それは潜在意識にポジティブな自己バイアスがあってのことであり、まずはネガティブな自己バイアスを少しでも弱めることが先だと思います。
また、この本に書かれていることを試して経験することで、自ら発見しなければならないとも語っていますが、信じられないから実践し続けることができず、結果も得られないので、自ら発見することもできないのです。
まず信じることが先であり、信じれば実践できます。イット・ワークスのシステムのように信じなくてもよいからまずやってみなさいと言われて、結果が出るまで続けられる人ならばいいですが、私にはできませんでした。

目に見えない物を信じるとき、勝利と祝福は訪れる

すべてのことは、それが物理的に現実のものとなる前に、頭の中でイメージができている(現実になっている)これはすべてに当てはまる法則であることを覚えておいてください。

大金持ちになるには既にそうなった自分を明確にビジュアル化して潜在意識に記録させれば、現実になるのが法則だということです。望んだ思考やイメージ(が潜在意識に記録されていれば)は現実化するという「引き寄せの法則」のことを繰り返し語っています。

自己を高めていくには、「人格の隠れた部分」を認識することが非常に大切です。(中略)自分が同時に三つの存在としてあることに気づくことになります。精神としての自分、知性としての自分、そして肉体としての自分です。(中略)①思考の世界=精神界(高いポテンシャルを持つ)、②概念の世界=知性界(中程度のポテンシャルを持つ)、③結果の世界=物質(肉体)界(低いポテンシャルを持つ)。(中略)物事を実現するには、ポテンシャル(潜在力=思考・精神)の高いものから低いものへと展開する。

思考が概念(自己バイアス)となり結果として物質化するということです。でも多くの人はネガティブな結果から思考しそれを概念として持つパターンであるとのこと。要するに、ネガティブな現実を見てその意識を潜在意識に記録するのではなく、先にポジティブな意識で想像されたイメージを潜在意識に記録することでポジティブな結果を引き寄せるということです。ポテンシャルとは可能性とか潜在能力のことであり、思考が高いポテンシャルで、概念(自己バイアス)が中程度のポテンシャルで、結果が低いポテンシャルということは、思考(自由意志)の重要性を説いているのかもしれません。ポジティブな自由意志だけが人間に与えられた唯一の運命を変える手段だから可能性が高く、既に概念(自己バイアス)には多くのネガティブな記録があり、その結果として物質化(現象化)したネガティブな現実は過去のものだからポテンシャルは低いということのようです。

現実に預金高がゼロなのだから、それは事実ゼロだ。その現実を目にしながら、裕福な自分をイメージすることなど非現実的ではないか?と思われるかもしれません。しかしながら、そうした発想こそが、いつまでも貧困から抜け出せなくしてしまっている元凶だということに気づくべきです。

はい、その通りです!と思いました。預金残高がゼロなのは過去の思考が現実になったものなので、未来の状況はこれから何を思考するかによって決まるとのこと。よって、目に見える今の結果に従属すのではなく、お金持ちになった自分を思考しイメージし、その目に見えない概念を信じることが重要であるとのこと。第一の法則:お金に対する認識を変えるとは、お金を引き寄せる法則であり、過去や現在がどのような状況であれ、今から自分は既にお金持ちで裕福だという豊かさマインドを潜在意識に浸透させるような思考をすることだということです。

第2の法則:明確にする

あなたは、何のためにお金が欲しいのか?

豊かさマインドを高めていくためには、自分がいったいどれだけのお金が欲しいのかを、できるだけ明確にすることです。

何のためにお金が欲しいのかを考え、そのために必要なお金を試算する。成功哲学で語られる目標や計画は出来る限り詳細に明確にするということでした。潜在意識に記録されるそれらのことが、より具体的で明確で詳細であればあるほど、より精度良く同種のものを引き寄せるからのようです。まず自分が本当は何を得たいのかをはっきりさせることが重要です。

人が働くか、お金に働かせるか

不労所得を収入源として持っておくことが大切である

株式、金融商品、保険、不動産などに投資してお金にお金を稼がせることですが、そのためにはまず元手となるお金を貯めることが先ですね。

収入は、一番はじめに自分自身に使う

あなたが稼いだお額の一部は、自分のために確保しておく

自分のために使えるお金を確保できるような収入を得ることが先ですね。

経済的自立のための特別口座をを設ける

収入の1割は自分のために貯蓄する

収入の1割を自分のために貯蓄できような収入を得ることが先ですね。収入の9割で生活できるようになりたいです。

真の問題は、現在の状況ではなく、そうなってしまっている理由

収入の1割は自分のために貯蓄し、借金があれば返済のために2割を確保する返済専用口座を設ける、そして残りの7割で生活するとのこと。実践的なノウハウだとは思いますが、まずは十分な収入が得られるようになることが先で、そうなったら私もそうしたいと思います。どうやって収入を増やしたらよいのでしょうか?

第3の法則:イメージの力を使う

すべての事象は、イメージすることによって成されている

人生に現れているすべてのことは、心にイメージした結果として起こったものに他ならないのです。(中略)われわれ人間も自身の人生の創造という点で、神と共同作業をしていることを知ってください。(中略)人生は神によってのみ創られたり、決められたものではなく、基本的な環境を与えられた中で、人が自らの手を加えて創りあげるものなのです。

人生の基本的な環境とは、どの時代に、どの国のどの地域で、どんな両親の元に生まれるかということで、この環境は天に与えられた宿命であり、自ら変えることは出来ませんし、人それぞれ異なります。ただその後の運命は自らの意志で創りあげることができるのですが、その自らの意志(自由意志)が大問題です。多くの人はこの世の真理、原理、法則などを深く理解せずに育ち、成長する過程の思考と感情が潜在意識にどんどん蓄積され、ここでいう「概念」(自己バイアス)となり、新たな外界からの刺激に無意識的に反応し続けることになります。自己啓発本や成功哲学本で語られているノウハウやテクニックなどが有効な理由や根拠を深く理解せずとも、そのまま実践し続けられる人は別ですが、その概念が同じ状況を引き寄せ続けていると言う事実に気づき、どうしてそうなるのかという根拠を理解しないと運命を変えるような自由意志を持つことはむずかしいと思います。思考の想像によってイメージを作ることは実はなかなか難しいですが可能だとは思います。その想像したイメージをアカシックに蓄積された自己のポジティブな記録や集合的無意識の記録と同調させて引き寄せる具体的な方法がよくわかりません。「思考は現実化する(引き寄せの法則)」を心底信じられなければ、ポジティブな思考でポジティブなイメージを作り続けることも難しいです。自己啓発本や成功哲学本の著者たちは忍耐力と精神力が必要であると語っています。でも忍耐力や精神力を高めるには自ら心底理解し信じられる真理(信念)がなければならないと思います。「思考(イメージ)は現実化(物質化)する」という引き寄せの法則がどうして機能するのかという、理由や根拠を理解しなければ信じることができないと思います。

ウォレス・D・ワトルズは、その著書「富を手にするただひとつの法則(宇治田郁江訳、フォレスト出版)」の中で「思考する物質(思考エネルギー)は宇宙の隅々にまで広がり、その空間を埋めるように存在している」と言っています。ワトルズの言うように、思考エネルギーはこの世界にあまねく存在していて、わたしたちは心を介してその思考エネルギーにアクセスし、好みのイメージを持つことができます。(中略)すべての事象は、イメージすることによって成されている。つまり、わたしたちは、まず考え、イメージし、それから行動しているということです。

ボブ・プロクターはワトルズの著書(The Science of Getting Rich)をここで引用していました。ワトルズの原著では「思考(Thought)」が形のない物質(Formless Substance)を形(Form)にする唯一の力であり、すべてのものは思考する物質(Thinking Substance)から作られるとあります。ワトルズは1910年にこの書籍を出版しています。最新の科学仮説と同じようなことを100年以上前に語っていたんですね。まさに私が今信じているの真理の根幹について語っていたことに今更ながらにとても驚きました。
ワトルズの「富を引き寄せる科学的法則」についてはこちらのブログをご覧ください。

人類の歴史、文明は、偉大な空想家たちのイメージの結果である

もう一度申し上げます。わたしたちが成し遂げてきたことのすべては、まず最初に心にイメージしてからはじまったのです。だからこそ、もしあなたが望むものを手にしたかったら、まずは心にそれをイメージすることです。それからそれは実現していきます。

その通りです。偉大な空想家たちは真理を悟っていたのか、そうでなければ天に選ばし者だったと思います。真理を悟り、「イメージは物質化する」を心底信じていたので、アカシックから物質化のアイデアが降りてきたのだと思います。天の采配を享受したのです。わたしにも天の采配があるのでしょうか?

心で考え、信じることができれば、それは成し遂げられる(ナポレオン・ヒル)

このことは、多くの本に書いてあるのでよく知られていることではありますが、それを信じている人は多くありません。本当に信じている人だけが、それを実行し、その正しさを体験しています。(中略)ナポレオン・ヒルは「思考は現実化する」の中で、まるまる一章を割いて、「忍耐力」の重要性を説いています。(中略)お金は、自分が社会や他人に仕えたことに対する見返り(報酬)です。(中略)イメージを抱き続け忍耐力で乗り切ったエジソンやフォードは世界中の人々に多大な奉仕をしたので、それに見合う多大な報酬を得たのです。

それを信じることが一番難しい。それが真理だと理解し腑に落ちなければ信じることはできません。信じられなければ、忍耐力でイメージを抱き続けるしかありません。成功哲学本が精神論を語らざるを得ないのだと思います。

あなたがやるべきことは、あなたの中にくすぶる願望を表現するだけ

成功をイメージし、そのイメージの実現に向かって忍耐力と精神力で行動し続けるだけでよいということですが、繰り返しになりますが、自ら発見した真理を信じるという信念を持てば忍耐力も精神力も発揮されると思います。

自分がなりたい理想の人を演じる

心に抱くイメージと目指している結果が同じでなければ、どんなに優秀なスタッフが一生懸命努力しようと、望む結果を得ることができません。

望んだ結果を得たというイメージを心に抱かなければ(潜在意識に記録がなければ)ならない、結果がまだ得られていない現状をイメージ(顕在意識で認識)してはならない、結果が得られた人をイメージしてその通り演じるとのことなどが語られています。引き寄せの法則が働くには潜在意識に望んだ結果がすでに記録されていなければならないからだと思います。

私も必ず売れるとイメージした製品を開発し実際に製品として販売できるようにはなりました。しかしその後が良くありませんでした。環境の変化と協力者との関係悪化で売れなくなってしまいました。当時は絶対にたくさん売れると信じていました。どうしてうまくいかなかったのか真の原因は何だったのか未だわかっていません。

大事なのは、正しい考え方を理解し、実践すること。理解と実践こそが、真に豊かな人生への扉を開く鍵なのです。(中略)裕福になっている自分を想像し、その状況を心のスクリーンに映し出すのです。そして、その状況をメモして持ち歩いてみてください。そのメモを毎日何度も読み返しつつ、豊かな自分という意識を確立するのです。

正しい考え方とは、プロクターがここまでの3章で語った通り、お金に対する認識を変えて、望むことを明確にして、それが実現したイメージを潜在意識に送り込むことなのですが、なぜそれだけでよいのかという根本的な理由が詳しく説明されていないので、腑に落ちなかったのです。この後の章でその説明があることを期待します。

私は裕福になっている自分を想像して、具体的なイメージを描くことができませんでした。まだ自分の人生において本当に実現したいことが定まっておらず、自分の本当の使命を見出していなかったからだと思います。こうなりたいという願望はたくさんありますが、これに決めたという確信を持った具体的な願望を抱けないのです。どうしたら自分の人生の真の目的や使命を見出すことができるのでしょうか?イット・ワークスで語られていたように、欲しいものリストを作ればよいのか、ワトルズもナポレオン・ヒルもプロクターも自分の願望を明確にすることが先決だと語りますが、自分の真の願望が何かをどうしたら見出すことができるかについては語られていません。自分の使命や真に実現したいことを定める方法についても探究したいと思います。

第4の法則:宇宙を味方にする

あなたは、欲しいものをすべて手に入れることができる

魔法とは、本書に書かれている考え方を自分のものとし、それにそって人生を歩むこと—ただそれだけです。第4の法則については、腑に落ちるまで何度も繰り返し読んでください。必要なら百回だって読んでください。なぜなら、もしここでの教えを理解できていないと、この後をいくら読んでも、ほとんど意味がないからです。

以前は腑に落ちるまで何回も読みませんでした。私が今信じている真理の根本的なことが書かれていましたが、脳幹網様体賦活系(RAS)のフィルター機能のせいで意識されなかったのです。

宇宙の無限の力に身を任せる。(中略)多くの人が、祈りというものの本質を知らない。(中略)自分がそのことを知らないということに気づいていないのです。

はい、私も知りませんでしたし、気づいてもいませんでした。

すべてが可能な世界

すべて「無限の力」(神、天)が形として表出したものにほかなりません。(中略)この世のすべてはエネルギー(著者はスピリットと表現する)でできています。(中略)その力は極めて正確に規則性を持って働きます。それが「法則」と呼ばれるものです。(中略)すべては一つの源から生まれ、(中略)イメージが現実になるのは、一つの方法をおいてありません。その方法とは、「法則」と「信念」に則ることです

この部分も読み直して改めて気づきましたが、私が今真理だと信じていることの根本について書かれていました。最初に読んだ時はなんか仰々しく感じられましたし信じられませんでした。今では「引き寄せの法則」が真理であると思えるようになったので信じられます。プロクターはワトルズの著書(The Science of Getting Rich)で語られていたことを度々引用していますし、大きな影響を受けたと思います。

信念とは、人生で築き上げることすべての基礎となる

著者の知り合いの言葉として「信念とは、目に見えないものを見て、信じることができないことを信じる能力のこと。だから、できると信じる人だけが、他の誰もできないと思っていることをできるのさ。」を紹介し、著者が次のように言い換えています。「大事を成す人は、イメージしたことを何でも実現できる人間本来の能力を確信(信念を抱いている)している」と。つまり、神(天)の力を信じられるかどうかということです。人も神の創造物なので神の力が宿っているということを心底信じられるかどうかということですが、これまでは信じられませんでした。私はキリスト教の信者でもなければ、そもそも真理を理解していなかったからです。

願望の実現は、信念の強さと信念を維持する力(忍耐力)に比例するとのこと。潜在意識を介して、すべての源泉である神(天)と通じることができると信じられなければならないとのこと。成功の法則にある創造の原理も同じこと(「原因と結果の法則」と「思考は現実化する」つまり「引き寄せの法則」)。イメージを描いた後は天に任せて委ねることだそうです。つまり、願望が実現したイメージを潜在意識に送り続け、ネガティブな記録を凌駕すれば、あとは天の采配で願望が実現する(引き寄せられる)ということです。私も今はその通りだと思えるようになりました。

潜在意識は、現在の夢を未来の現実に変える

ここで語られていることを私なりにまとめると次のようになります。
天は一つでありすべてなので、その一部である私たちはその中に存在しており、天のエネルギーは私たちのまわりにあまねく存在している(包まれている)。そのことに気づけば天と繋がり天が力を与えてくれる。私の願望は必ず実現するという信念エネルギーを抱き続ければ、天のエネルギーと同調して天が力を与えてくれるということ。つまり、ポジティブな思考とイメージ(自由意志)のエネルギーを出し続けることで、アカシック(人類すべての潜在意識を含む天のエネルギー)と共振して現実化するということだと思います。

やはり、以前読んだ時はこのことがよく理解できなかったし、当然信じられなかったので、こんなことが書いてあったことすら忘れていました。やはり、真理を理解し腑に落とすことが先だと思います。ただ、プロクターは自分の意識がポジティブに変わることで、良いことが起こるようなるが、その理由(仕組み)はわからないし、説明する必要もないので、単に世の中はそういうものだと理解していればよく、素直に受け入れこれからも期待すればいいとも語っています。私は「その理由(仕組み)」つまり引き寄せの法則の根拠を顕在意識で理解しなければならないと思います。理由を理解しなければ信じられないし、続けられないから良いことも起きず、結局変わらなくなってしまうと思います。再三ですが、自分なりでよいので真理(引き寄せの法則の根拠)を左脳で理解することが必須だと思います。成功哲学本の著者たちはみな真理の根拠を読者にうまく説明できなかったのだと思います。当時は未だ最新の科学仮説が広まっていなかったから仕方ないことかもしれません。

自分に言い聞かせる

ここではアファメーションの大切さを語っています。著者のアファメーションには自分は創造主の子だとあります。やはりキリスト教の影響が大きいと思います。確かに信念が揺らぐことはあります。確かにアファメーションは信念の回復に一役かっていると思いますので、私も自分のアファメーションを作って毎日自分に言い聞かせようと思います。

あなたの内なる声に従う

プロクターは「あなたの内側にある真の声」と表現しますが、これは天の声のことだと思います。アカシックと繋がり天の声を聴くことですが、その方法が未だわかりません。でも重大で緊急な危機が迫った時などには聴こえることもあるようですし、偉人たちには聴こえたとも語られていますし、ふとした時に良いアイデアを思いつくことは天の声かもしれません。これは天の声だと気づく方法や、聴きたいときに聴ける方法を知りたいものです。

第5の法則:期待する

各章の最初に引用文が掲載されているのですが、この章ではジェームス・アレンの「原因と結果の法則」の一文が掲載されていました。やはり自己啓発本のパイオニアですね。

この世界は、すべて満ち足りている

「天により守られているということを悟れば、貧しさという発想は存在せず、この世界はすべて満ち足りているということが分る」とのことですが、悟りの境地にたどり着いていない者にとってはそんなことは信じられません。

「願望」と「期待」が望みを実現させる

(要約)
望むものを実現するには、「願望」だけではだめで「期待」することも必要です。その期待は願望がかなうことを確信している期待でなければなりません。根拠などなくても実現するという思い(期待)がなければ、願望はただの夢で終わってしまいます。確信する方法は、これまで伝えたことをすべて実践し、信念を抱くことです。そうすれば確信を持って期待することができるようになります。

そうなのですが、それが難しかったのです。

成功者になる瞬間

現状がどんな状況であろうとも、成功者になったイメージが見えた瞬間から成功への歩みが始まるらしいです。

誘引の法則(Law of Attraction)

願望は、あなたを夢の方向へと突き動かす原動力であり、確信した期待は夢をあなたのほうに引き寄せる力となります。

ここでやっと「誘引(引き寄せ)の法則」を持ち出しました。ただ、生命の法則(成長=種が芽をだし花を咲かせ実となる)同様に実現するにはある一定の期間が必要だとのことです。また、天の力は無限ですが、その力を受け取り表出する媒体としての自分の心の大きさで制約されるとのことです。「引き寄せの法則」とは、つきつめればエネルギーは同じ波動のものと共振するということであり、個人の思考や感情といった意識のエネルギーが、潜在意識や集合的無意識までもすべてを含んだ天のエネルギーの同じ波動のものを引き寄せるということです。自分の思考によって想像されたイメージのエネルギーが天のエネルギーの同じ波動のものと共振して、天の采配により物質化して現実化するのだと思います。

あなたの周囲の状況は心の鏡にすぎない

ジェームス・アレンの「原因と結果の法則」から引用して、ネガティブなイメージはネガティブな結果を招くので、ネガティブに気づいたらポジティブに転換することと語っています。潜在意識はネガティブもポジティブもそのまま記録し、ただ同じ波動と共振するたけだからです。

あなたも世界を変えることができる

現代の人は、「目に見えるものがすべて」という考えの下、五感で知覚できるものだけを信じる傾向にあります。しかし、一部のビジョナリーパーソンたちは、「心の目で見るものが現実になる」という根本的な原則に気づいています。(中略)人生のあらゆることで豊かさを実現する三つのステップ:①心にイメージを描く、②そのイメージを潜在意識に刻んで、任せ委ねる、③信念があればスピリットが必ずそれに報いてくれることを、心底からその実現を確信し期待する。

「引き寄せの法則」を心底信じられるかどうかということです。五感で知覚できるものを認識するのは顕在意識だと思っていましたが、顕在意識は潜在意識の自己バイアスからのオートパイロットを無意識のうちに受け取っていて、それを自分の今の意識(顕在意識)だと錯覚していることがほとんどです。偉人たちのように現実にはまだ無いものをイメージして、潜在意識に記録し、その実現を疑わず、天のエネルギーの協力を得て本当に実現させることが誰にでもできるということですが、それが本当に難しいのです。

第6の法則:振動と誘引の法則

「科学」と「宗教」の姉妹的関係

(要約)
宇宙計画の父と評されたヴェルナー・フォン・ブラウン博士は宇宙を司る自然の法則があまりに精緻なので神の意志で創造されたとしか考えられないと思ったそうです。そして『人は科学を通じて「創造」についての学びを深め、宗教を通じてこの世界の「創造したもの」へのより深い洞察に至る』と語り、さらに『信仰がなければ、人類はその歴史において何一つ偉業を成し遂げることはできなかったでしょう。(中略)何かを成し遂げようとする人は誰でも、自分自身に対する信念がなければなりませんし、自分だけでは超えられない試練が立ちはだかってきたときには、神への信仰が必要になるからです。』語られました。また、月までロケットを飛ばすには何が必要か?という問いに対して、『意志ですよ』とただ一言答えられています。

私の経験から、顕在意識(特に左脳)で真理を理解することが重要であると思っており、そのためには宗教(スピリチュアル含む)で語られていることを理解するだけではなく、それに加えて科学で語られていること(物理法則など)が結びつくことで確信に近いものになると思いました。特に近年の量子力学の仮説は宗教の教えと重なることが多く、やはりそうなんだと腑に落ちたので、これが真理だと信じられるようになりました。

(要約)
本書の全体を理解する鍵に、「誘引の法則」という大本の原則と、もう一つの法則である「振動の法則」について触れます。振動の法則は、心と物体、物質の世界と非物質の世界の違いを説明するものです。振動の法則では、あらゆるものが振動しているか運動しており、じっとしているものはないとされます。すべては振動しており、エネルギーとは、そのさまざまな振動の違いが現れたものにほかならないのです。その振動率は周波数と呼ばれ、周波数が高いほど、それが持つ力は強くなります。思考エネルギーは振動のもっとも高度な形態の一つであり、本来極めて大きな力を持っています。だからこそ、思考について正しく知ることが重要なのです。「誘引の法則」の理解を深めるために思考エネルギーについて説明します。

こんなことがこの本で語られていたことをすっかり忘れていました。やはり科学と宗教や成功哲学を結びつけることを意識していなかったからです。プロクターはワトルズやナポレオン・ヒルとは時代が違い、1980年前後には量子力学の仮説も知っていたのだと思います。

「振動」とは?

人間の腕を引合いに出して、目には見えないが、身体を構成している原子の中の電子は常に振動しており、自分で意識的に腕を動かせば振動率はさらに高まると語っています。少し稚拙な話と思いましたが、プロクターは自分の意志(自由意志)の力は思考のエネルギーを高めると語りたかったのではないかと思います。

自ら自覚して変わろうとすれば、きっかけとなる気づきが起こる

(要約)
人のタイプには楽観主義者と悲観主義者の二つがあります。すべてのものは表があれば裏があるように、対極に位置する性質のもので成り立っています。プラスの事柄は必ずマイナスの事柄と一対になっています。前向きな考えが存在するには、後ろ向きな考えが必要なのです。どちらを選ぶかはあなたの自由な選択です。振動の法則によると、自ら自覚して変わろうとすれば、そのきっかけとなる気づきが起こります。

この世ではすべて対極になるものが存在します。どうしてそうなっているのかはまだよくわかりませんが、天の意志により創造されたとしか思えません。よってネガティブからポジティブに選択を変える自由があることには同意しますが、振動の法則が気づきを与えるということが突然語られていることは理解できませんでした。

万物はすべて振動している

(要約)
人間の脳を含む身体は電気機器の一つです。脳は周波数を変換して身体の各部分に伝達する振動の装置です。万物はすべて振動しており、静止しているものはないということは、科学者も認めており裏付けられている。私たちは自由意志と想いによって振動の質をいかようにも変えることができる

プロクターはやはり量子力学で証明されたことや仮説を知っていたようです。思考や感情も振動するエネルギーの一種なので、自由意志で思考したエネルギーも天(アカシック)に届き記録されると同時に同じ周波数の記録と共振して戻ってきます。

すべてのものは繋がっている

(要約)
同じ周波数をもつものは共鳴し、調和していて、同調する状態にあります。共鳴関係にあると電子を介して振動率が移動することがあります。異なる物質でできているものでも、共鳴します。つまり相対的な運動が同じ空間を有しているということです。物質の持つ周波数は、それぞれお互いに重なり合っていて、明確な線引きをすることはできないものなのです。この宇宙に存在するものすべて、振動の法則に基づいてそれぞれがお互いに繋がっています。

私の信じる真理では、すべてのものは天の一部なので、天に内包されています。つまり一つの中のものなので繋がっていると言えます。私たちが認識できるものは限られています。脳内で画像と言語に変換できるものだけです。それらは私とは別のもの、私の外にあるものとして認識されるので、すべてのものが繋がっているということを理解するのは、真理を理解していないとできないことだと思います。

ここで重要なのは、この電磁波を発しているのが「あなた」だということです。あなたは自由意志によってその密度を決定することができます。(中略)例えば、あなたが望む結果が、すでに現在起こっていることとして心にイメージしたとき、そのイメージが現実に表出するのに必要な、すべてのエネルギー粒子とあなたの振動は調和(共鳴)します。そして、そのイメージを抱き続けると、それらのエネルギー粒子はあなたに近づき(引き寄せられ)、あなたもそれらに近づいていきます。なぜなら、それが宇宙の法則の定めるところだからです。

プロクターがこんなことを語っていたことをすっかり忘れていました。これは「引き寄せの法則」の根拠の説明です。プロクターも私と同じように、量子力学の仮説を知ってこの説明をしたのだと思います。言葉使いや表現方法に多少の違いがあるものの、私が今信じている真理と基本的には同じ理解です。量子力学で証明されたことや仮説を知らなかった時に読んだので、なんとなくそういうことなのかという程度にしか受け取っていなかったのだと思います。ただ、すべてのことに当てはまるような単純なことではないとも考えています。

「すべての物体は、エネルギーが表出したものにほかならない」世界の人々がこの大いなる真理に気づけば、人もすべて同じだという認識が持てるようになるでしょう。違うのは、見かけだけ。人を本当に分け隔てているのは国境でも肌の色でも言語でもなく、無知と、その対極にある理解の差なのです。この真理を知れば、あなたは真の意味で自由になることができるのです。

私は私なりにこの真理を理解したつもりではありますが、完全に自由になった気にはまだなれていません。自分自身で、自分の人生において、証明がまだできていないからです。たとえ真理がそうだとしても、自らの現実で実証できなければならないと思います。まだ探究の途中です。

魂の振動を共鳴させる

(要約)
エネルギー保存の法則とエネルギー移動の法則に従えば、放送局とラジオのように送受信が人と人の間でも起こります。

以心伝心のことです。ナポレオン・ヒルもマスターマインドで語っていました。プロクターも物理法則と量子力学からインスピレーションを得たようです。1980年代には既にはかなり出揃っていたのだと思います。ジェームス・アレンやウォレス・D・ワトルズの時代には無かったことなので、東洋思想、宗教、哲学などでも同じような考えがあったから、結局同じような内容になったのだと思います。最近は仏教と量子力学の共通点を語る人をよく目にします。

真の意味での自己コントロールが望みを引き寄せる

(要約)
あらゆるものは波動であり、その中にいる人の五感は常にその影響を受けています。人の思考も波動ですので、同調する状態にある人はその波動がプラスであろうとマイナスであろうと、影響を受けます。他者の思考エネルギーを遮断(受信?)できるのは、その思考と共鳴する同質のものだけです。空気中にはプラスとマイナスの振動で満たされてます。マイナスの波動を(受信して?)シャットアウトすることが真の意味での自己コントロールです。

人が発するポジティブとネガティブのエネルギーが空気中に満たされているので、どちらを受信するかはその人の状態(ポジティブかネガティブか)なので、ネガティブを受信したらそれをポジティブに変えることが自己コントロールだと語っているようです。ネガティブをポジティブに変えることができれば、思い通りの人生を歩むことができるとのことですが、実際はなかなか難しいことです。

あなたが欲するものは、すでにあなたのものである

エネルギー保存の法則によれば、エネルギーは新たにつくり出すことも、消失させることもできません。つまり、エネルギーはもともと存在していることになります。そしてすべてのものがエネルギーであるということは、それはすなわち、あなたが望むことすべて、すでに存在していることになります。であるならば、あなたが欲しいものを手に入れるには、その望んでいる状態の振動に、自分の振動を同調させること、つまり同じ振動の思考エネルギーを選択するということにほかなりません。
あなたが求めていることは、それもあなたを求めている。つまり、あなたが欲しているあらゆるものは、すでにあなたのものだということです。あなたは、何も手に入れる必要などないのです。要は、すでに持っているものをいかに認識するかという問題なのです
(中略)
物質界において望んでいる結果を手に入れる仕組みは、常に誘引の法則に内在されています。望んでいるすばらしいことと調和した振動に移行し、その状態にとどまることができれば、あなたは裕福さのイメージの実体化に必要なあらゆるものを引き寄せていけるようになるのです。

どうしたら自分の振動を天のエネルギーと共振させることができるのかという具体的な方法を知りたいと思います。プロクターの語るように望んでいる結果が実現したイメージを抱き続けることでよいのでしょうか?

望んでいるものは、すべて周りに存在している

(要約)
「創造と崩壊」の法則とは、成長しないものはそれすなわち崩壊する過程にあるということ。この宇宙はすべてが秩序立って営まれています。偶然に起きることなど一つもありません。ただし、イメージが一定していないと成長の方向が定まらず、混沌とした状態に陥ってしまいます。プラスのイメージを浮かべた後にマイナスのイメージを浮かべるという対極のイメージの間で揺れ動いているので混沌とした人生を送ることになってしまいます。

生命の原理は成長することであり、著者はどんぐりの例を用いて説明しています。種が成長するためには土壌が必要であり、土壌がなければ崩壊(エネルギーの移動により形態が変わる)するということ。願望という種は豊かな土壌(ポジティブな潜在意識)に蒔かれなければならないということです。

第7の法則:リスクを冒す

・リスクを一度も負っていない成功者はいない
・もう一度挑戦する力は常に残っている
・リスクを負う人生こそワクワクする人生
・成功はすべて大きな決断をした結果である
・リスクを冒すことは勇気を持って行動すること
・スタントマンの行為は、リスクはあるが無謀ではない
・賢い投資とは?
・心に抱いてきた夢に向かって、ただ行動する
・失敗しても失うものなどない

リスクを冒す判断をするには、願望が実現しているイメージを抱けるかどうかによるとありました。私は願望が必ず実現するという期待をもって具体的なイメージを抱き続けることが出来ませんでしたが、その時の勢いだけでリスクは冒してしまいました。だから未だに実現していないのでしょうか?

第8の法則:紙一重の差

・あなたには、何事も実行に移す能力が備わっている
・紙一重の差を乗り越える「二度目」の挑戦
・たった一つのアイデアが、人生をガラリと変えてしまう
・「もう一度」という気概が成功をもたらす
・あなたに「紙一重の差」をもたらすものは何か?

成功と失敗は紙一重の差なので、忍耐力決して諦めないことが重要であると語られています。まず信念(真理を悟る)を持ち、願望は必ず実現するという期待を抱き、そのイメージを忍耐力で保持し続けること以外には成功はあり得ないのでしょうか?

第9の法則:プラス思考

・問題の責任が、自分ではなく他社にあると思っている間は、成功できない
・同じものを撮るかぎり同じ写真しかできない。人生も同じこと
・やりたいことを考えたり、夢を抱くのに、お金はかからない
・創造力にあふれた前向きなアイデアが潜在能力を目覚めさせる

プラス思考を継続できないのは、潜在意識に蓄積されたマイナス思考の記録が多いからです。ポジティブな自由意志がネガティブな潜在意識を凌駕できるまで継続するしかないのでしょうか?

「対極の法則」とは、すべてのものには反対に位置するものが存在する。

この世の事象には必ず対極が存在します。田坂広志氏の著書に「心の双極的性質」が語られています。顕在意識でプラスの思考しても、無意識のうちに同時にマイナスの思考も生まれるとのこと。そして潜在意識のマイナスの記録と照合され、顕在意識に反映されるので、プラス思考を継続することが難しくなるのですが、潜在意識のマイナスな記録をどう扱ったらよいのかという具体的なノウハウは何でしょうか?

第10の法則:捨てる

・何かを手に入れるには、その前にまず何かを捨てなければならない
・「真の自己」に限界はないことを認識する
・メンタルブロックを取り除く

「空白の法則」とは、何かを手に入れるには、その前にまず何かを捨てなければならない。(中略)不要のものを処分するときに、それを売却せずに、ただ手放すようにしてください。(中略)「与えることは、受け取ること」なのです。

不要なものを売却するとそのわずかな対価しか得れれなくなるので、ただ廃棄するか寄付するようにとのことです。望むものを得るためのスペースを空けておくためには、その対価を得てはならないということのようです。また自分のものを人に与えることは、いずれ他者から何かを受け取るのが宇宙の普遍的法則とのことです。このことは物質的なことに限らず、精神的なことにも当てはまるので、古い考えを捨てれば新しい考えを得られるとのこと。しかし私たちはなぜ古い考えにしがみついて、新しい考えを取り入れることができのか?それは、無限の力との繋がりを認識できていないから、自信と確信が持てないからなのです。

断捨離が有効なのは理解できますが、物理的な事象に限らず、精神的な面でも新しい考え(思考・イメージは現実化・物質化する)を受け入れるには古い考えを捨てなければならなにということを語りたいのだと思いました。プロクターはワトルズと同じように、すべては神のエネルギー(波動)であり、私たちもその一部なので、思考やイメージの波動を合わせることで神の無限の力と共振することで現実化や物質化すると語りました。

プロクターは1980年代にこの本を書いたので、当時の物理学や量子力学の理論も知っており、ワトルズの考えに加えることで、より科学的な根拠に基づいた成功哲学になったと思います。しかし私が最初にこの本を読んだ2016年の終わり頃はまだ量子力学の最新仮説を知りませんでしたし、ワトルズの本も読んでいなかったので、ナポレオン・ヒルの時と同じく読んだ時はそうなのかなと思いましたが、完全に理解し腑に落ちて実践し続けることは出来ませんでした。今回改めて読み直してみて初めて、振動と誘引の法則(引き寄せの法則)を科学的な理論の基づいて説明していたことに驚きました。ただプロクター本人が序文の中であえて科学的なデータを取り上げなかったと語る通り、もっと科学的な理論やデータも紹介すれば、私のように左脳でより理解が深まった人が多かったのではないかと思いました。40年前の当時は未だ現在ほど最新の科学仮説がそれほど一般的ではなかったのかもしれません。最近はスピリチュアル系でも量子力学、脳科学、心理学などの理論や仮説を取り上げている方が多くなっており、自己啓発本や成功哲学本でも最新の科学仮説などを根拠にした本があればいいのになあとも思います。引き寄せの法則についてはその根拠を理解したつもりで、今は心底信じていますが、まだ自分の真の願望を見出す方法や、潜在意識に願望が実現したイメージを植え続ける方法などの効果的で具体的なノウハウがわかりません。これからも探究し続けたいと思います。

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